猫ちゃんが「やばいくらい良く食べる」ことで有名な、いなばの『CIAOチュール』。
愛猫が喜んで食べるのは嬉しい反面「こんなに食べるなんて、中毒性のある成分が入っているのでは?」「毎日食べさせて大丈夫?」と不安も感じてしまいますよね。
そこで今回は、猫のチュールの危険性について、成分データと愛猫家さんたちの口コミから調査してみました。
結論から言うと、猫のチュールには『中毒性(依存性)の疑われる添加物が含まれているので、あげすぎ注意』です。
猫のチュールの危険性を成分データから評価
猫のチュールの危険性について、成分データから調査しました。
チュールにはいろいろな種類がありますが、今回調査したのは一番オーソドックスな『CIAOちゅーる まぐろ』についてです。
商品名 | CIAOちゅーる まぐろ |
第一原料 | まぐろ
(粗悪な肉など使わず、魚肉メイン) |
そのほかの原料 | オリゴ糖
(お腹の調子を整える) |
緑茶エキス
(排泄物の消臭効果) |
|
添加物 | 調味料としてアミノ酸
(「味の素」のようなもの。中毒性に不安あり。) |
紅麹色素
(猫の体には不要) |
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増粘剤として加工でんぷん
(穀物アレルギーの愛猫は要注意) |
|
塩分 | 原料由来の塩分のみ(1本あたり約~0.6%)
(腎臓疾患のある愛猫は要注意) |
お腹の調子を整える成分や、排泄物の消臭効果が期待できる成分を含んでいるのは、高く評価できるポイントです。
しかし、その一方で『添加物が多い』点には注意が必要。
中でも、特に注意すべきは調味料(アミノ酸)が含まれていることです。
アミノ酸には旨味をUPして食いつきを良くする効果がありますが、愛猫がどんどん食べたがってあげすぎてしまう危険性があります。
チュールをもらうのが当たり前になると、その他の餌を食べなくなる(チュール中毒になる)心配があります。また、ただでさえ多く含まれている添加物を、よりたくさん摂取してしまうことにもなります。
添加物が多く中毒性や健康への影響が懸念される
調味料(アミノ酸)の影響でチュール中毒になる危険性あり
アミノ酸とは、いわゆる『旨味成分』のことです。人間の調味料として有名な『味の素』もこのアミノ酸から作られています。
アミノ酸を加えることでフードの食いつきが良くなるというメリットがある反面、依存性が強いためそればかり食べたがるようになる危険性があります。これは『チュール中毒』以外の何者でもないですね。
紅麹色素は見た目を良くするだけのもの
紅麹(べにこうじ)色素は、紅麹というカビを由来とする赤色の色素です。
紅麹色素は比較的安全性の高い色素として人間の食品にも使われます。しかし、実験データがまだ少なく、長期間の摂取は控えた方が良いという意見もあります。
猫の餌に紅麹色素を入れる理由としては、見た目を良くして飼い主さんが気持ちよく与えられるようにすることがあげられます。しかし、猫ちゃんの体にとっては不要なものなので、わざわざ添加していることには疑問を感じてしまいますね……。
穀物アレルギーのある愛猫は増粘剤(加工でんぷん)に注意
増粘剤(加工でんぷん)は、フードにとろみをつけて食べやすくするためのものです。
増粘剤は穀類のため、穀物アレルギーのある愛猫にチュールを与えるのは避けたほうが安心です。販売メーカーのいなばからもその旨はアナウンスされているので、飼い主さんは注意してください。
Q.加工でん粉の原料は何を使用していますか?
加工デンプンは穀物由来のものを使用しております。穀物アレルギーをお持ちの猫ちゃんには、確認のうえお与えください。
塩分は原料由来だが、あげすぎには注意
チュールの塩分については、販売メーカーのいなばから「塩分は原料由来のもので、ほかに添加はしていない」と公式発表されています。
Q.塩分を添加しているのですか?
裏面の原材料を見ていただくと、お分かりのとおり、食塩は配合されておりません。ちゅ~るをはじめ弊社製品は、原料由来のみの塩分しか入っておりません。
ちなみに、チュール1本の塩分濃度は0.4~0.6%、グラムにすると約0.08gとのことです。
猫ちゃんが1日に摂取しても良いとされるナトリウム量は約2~3gなので、チュール単体でそれを上回ることはまずありません。
ただし、他のフードに含まれている塩分と合算した場合に許容量を超えてしまう可能性はあるので、あげすぎないようにすることが大切です。
特に、すでに腎臓疾患を持っている猫ちゃんの場合はリスクが高まるので、より注意してください。
お腹の調子を整える効果や消臭効果が期待できる
オリゴ糖でお腹の調子を整える
オリゴ糖にはお腹の調子を整える作用があり、便秘や下痢を予防する効果が期待できます。
緑茶エキスで排泄物を消臭
緑茶エキスに含まれるカテキンには消臭作用があります。
猫ちゃんの排泄物のニオイに悩む飼い主さんは多いもの。食べ物から消臭できるのは嬉しいですね。
猫のチュールの危険性を口コミから評価
愛猫にチュールを食べさせた飼い主さんたちの口コミから、チュールの危険性について考えました。
愛猫にチュールをあげた口コミ
直にあげるのは危険?カビの報告も
#いなば #チャオちゅーる #異物混入
お皿にいれてあげる習慣があるから防げた。そのままあげてたら気付かず虎太郎が食べていたかもしれないと思うと背筋凍る。賞味期限切れてません。大きいカビみたいなものが2個もありました。皆さんちゅーるあげる時気をつけて下さい。#いなばペットフード株式会社 pic.twitter.com/R2BpDzy8DS— 虎太郎くん(5) (@kotamama0827) May 11, 2020
賞味期限内のチュールにカビのようなものが入っていたとのことです。
こうした口コミは他にも見られますが、販売メーカーのいなばは「完全に無菌状態で提供している」とのコメントを発表しています。
ちゅーるパウチ内の「一般生菌やカビ・酵母に代表される真菌は完全に死滅」している状態であり、特に海産物のみの場合は、ちゅーる等の軟包材容器においては完全に無菌状態であり、このことを弊社は保証します。
引用:いなばペットフード株式会社 CIAOちゅ~るの製造工程についてのお知らせ
カビのような異物の発生原因については、はっきりとしたことはわかりません。パウチに穴が空いてしまい、そこから真菌などが混入した可能性が考えられるでしょうか。
一般的なチュールはパウチの外から内容物が確認できないため、口コミをされている方のように一度餌入れに移してから与えた方が安心かもしれません……それでは、手ずから食べさせるチュールの醍醐味がなくなってしまいますが(悲)。
「チュールは猫の麻薬」と呼ばれている…!
ちゅーるは猫界の麻薬だと思ってます😇#まめすけの日常 #猫好きさんと繋がりたい #ちゅーる pic.twitter.com/SYCoIp4318
— まめすけ (@mamesuke_0312) July 28, 2021
あまりにも愛猫の食いつきが良いことから、「チュールは猫の麻薬だ」と口コミしている飼い主さんがたくさんいらっしゃいます。
中には「またたびが入っているのでは?」と心配する声も。チュールにまたたびは入っていませんが、猫にとって依存性・中毒性が高いことを裏付ける口コミですね。
チュールタワーはあげすぎちゃう
ちゅーるタワー買ってみた
これ多いな!?
軽く缶詰1缶分ある…ちゅーる何本分!?
皿に出してしまったのでお嬢様に食べていただいたが…食べすぎて下痢しませんように…(*_*; pic.twitter.com/BFX52cx8dE— 黒猫かりん (@Karin_Satchie) March 31, 2021
タワー状に成形された『ちゅーるタワー』。
1個でスティックタイプのチュール5~7本分なので、1匹に食べさせるには多すぎですが……あげてみたところ残さず一気に食べてしまって、心配になる飼い主さんも少なくないようです。
投薬や食欲がない時のトッピングにもぴったり
お薬が、楽しみなリボン🎀
なぜなら薬+ちゅーるだから❤️#猫がいる幸せ #猫との暮らし #猫好きさんと繋がりたい #アメリカンカール pic.twitter.com/iYK7skN15w— リボン (@W5fqZHz5qZUy42S) May 25, 2022
動物病院からもらった薬も、チュールに混ぜてしまえば気にせず食べてくれるという口コミです。
この他にも「食欲がないときに、いつものカリカリにチュールをトッピングしたら食べてくれた!」といった投稿もありました。
抜群に食いつきが良いチュールは、いざというときの救世主になるんですね。
動物病院専用チュールも
動物病院専用ちゅーると市販品の違いは猫に不足しがちなタウリン、乳酸菌配合でカロリー2倍な点です。病気やシニアの食欲低下、投薬のご褒美、普段のフードに少量トッピングに使用します。必ず動物病院でその子に合う適正量と使用法をご確認下さい😌https://t.co/nxi6Mc35uR
— 西野つかさlove j&m (@tukasanishinojm) April 9, 2017
動物病院専用のチュールがあるそうです。
普通のチュールより栄養価が高く、病中・病後の食事や投薬に役立つことから、動物病院で売られていることも。獣医師のお墨付きと聞くと安心してあげられますね。
チュールを食べる姿が可愛いくてやばい!
またつくねが可愛いのよ
【自分で食べれるもん!】ちゅーるを握りしめて離さない猫が可愛すぎるhttps://t.co/1ri0TNRmNw pic.twitter.com/wgXzfH21qM
— つくね&ひまり🐾 (@tsukune216) May 23, 2022
チュールをあげる一番の醍醐味といえば、一心不乱に食べる愛猫の可愛い姿が見られること!
愛猫とのコミュニケーションツールとして優秀であることは間違いないですね。
口コミから見える猫のチュールの危険性とメリット
今回ご紹介した口コミの内容を要約して表にまとめると以下の通りです。
危険性に関する口コミ | カビ?が入っていた |
『猫用麻薬』と呼びたいくらい中毒性が高い | |
あげたらあげただけ食べ過ぎてしまう | |
良い口コミ | 投薬や食欲がないときに使える |
動物病院専用品は安心感がある | |
食べている姿がやばいくらい可愛い! |
『品質や中毒性を心配する口コミはあるが、使い勝手は良い』ということですね。
記事前半に書いた【成分評価】とも一致する内容です。
猫にチュールを食べさせたい!危険性が心配な場合はどうする?
今回の調査で、チュールが添加物により旨味を増していること、それにより猫ちゃんがチュール中毒になる危険性があることがわかりました。
「チュールの中毒性や品質に不安がある……でも、愛猫とのコミュニケーションツールとして、餌を食べないときのお助けアイテムとして使いたい!」
そんな方に向けて、ここではチュールと上手に付き合うアイディアをご紹介します。
あげすぎないよう注意する
猫ちゃんをチュール中毒にさせないための鍵は、飼い主さんの意識の持ち方にあるのではないでしょうか。
愛猫が一心不乱にチュールに食いつく姿は可愛いですが、毎日食事の代わりにするほどあげるのはNGです。
病院に行った後や記念日など、特別なときにあげるくらいにとどめておくのがおすすめです。
『チュールはあくまでも嗜好品』という意識を持ちましょう。
他の種類のチュールを選ぶ
乳酸菌入りの『CIAOちゅーる乳酸菌入り』・カロリー高めの『CIAOエナジーちゅーる』・タワー型の『ちゅーるタワー』など、チュールにはいろいろな種類があります。
中には、添加物の心配がないものや、あげすぎによるチュール中毒を防ぐのに便利なものもあるので、チュールと上手に付き合いたい方はそうしたものを選ぶのも良いでしょう。
以下に、特におすすめのチュールをご紹介しますので、参考にしてください。
ピュア(pure)ちゅーる
チュールと上手に付き合いたい方にイチオシなのが『CIAOピュアちゅーる』。
- 調味料不使用で『チュール中毒』の防止効果が期待できる
- 穀物類不使用で、穀物アレルギーの猫ちゃんにも安心
- パウチが透明で、中のカビや異物をすぐに発見できる
チュールの危険性が一気に払拭できる神商品。
値段は販売店ごとに違いますが、普通のスティックタイプのチュールとほとんど変わらないことが多いです。
なぜ、いなばはもっとこの商品をプッシュしないのか……
ちゅーぶ
その名の通り、チューブに入ったタイプ。
食べさせたい量だけお皿に出してあげられるので、あげすぎ防止になり、内容物のチェックもできます。
直にあげることを重視しない方におすすめです。
ちゅーるアぺティート
少量入りのスティックタイプ。
あげすぎ防止に役立ちます。
ちゅーる総合栄養食
1日に最低限必要な栄養をチュールだけでまかなえるという商品。
しかし、この商品を利用することでチュールと上手に付き合えるようになるかというと、正直言って難しいと思います。
実際には、体重3kgくらいの猫の場合、1日に30本あげないといけなくなるため、現実的ではないからです。
毎日30本も開封するのは面倒すぎますし、コストもかかります。
そして、依存性の強いチュールを毎日そんなにたくさんあげたら、ますますほかの餌を食べなくなりそうです。
総合栄養食ということで一応言及しておきますが、病気で他の餌を食べられないなど、切羽詰まった状況でもない限りおすすめはできません。
類似商品を選ぶ
チュールに似た商品として『モグリッチ』というものがあります。
- 添加物不使用
- 穀物類不使用
- ヘルシーなチキンが主原料
- 健康に役立つ成分使用(タウリン・グルコサミン・コンドロイチンなど)
- 原料は全てヒューマングレード(人間向けの食品と同等のレベルで品質管理)
チュールの健康志向バージョンといった感じです。
人工調味料を使用していないので依存する心配が少ないうえに、チキン本来の風味で食いつきが良いと口コミも上々の商品です。
調べた限りでは、カビをはじめとする異物混入の情報もなかったので、比較的安心して与えられるかと思います。
チュールの危険性が不安な方は、一度チェックしてみてください。
まとめ
調査してわかった猫のチュールの危険性
- 添加物(調味料)によりチュール中毒になる心配がある。
- パウチの中身が見えないので直食べに不安がある。(カビ?混入の口コミあり)
安全性に不安があるとはいえ、愛猫が食べる姿は可愛らしく、食欲がないときのトッピングとしても役立つチュール。
誕生日など特別な日のプレゼントや、動物病院に行けたご褒美として『たまにあげる』程度にとどめておけば、上手に付き合っていけそうです。
また、透明パウチの『ピュアちゅーる』や、より高品質で安全性の高い『モグリッチ』を検討してみるのもおすすめです。